旧本山トンネル

08.05.01     ■ 地図

 

 

 

 

茨城県 県道36号線 本山トンネル

照明はもちろん、立派な歩道まで完備された平成元年完成の現代トンネルだ

この現役トンネルの上に旧隧道が存在する

 


 

 

旧道入り口

 


 

 

旧道入り口から間もなくゲートにより封鎖されている

他のルートも確認したが全て封鎖されていたので

結局旧隧道から一番近い位置にあるこのゲートより徒歩で行くこととなりました

 


 

 

現道と平行する様に廃道化したアスファルト路がゆっくりと高度を上げてゆく

 


 

 

両側からは草が覆いかぶさり、幅員は半分ほどになっている

 


 

 

しばらくすると道は二手に分かれる

左が隧道方面

 


 

 

 

先ほどの二股から数歩入ると何か岩のようなものが遠くに見えてくる

 


 

 

少しづつ近づいてみる

 

ん?

 

まさか・・・

 


 

 

永眠

 

完全に封印されていました

 

竣工年 不明  全長100m  幅員4.2m  高さ 不明  (Web調査にて)

 

現トンネルが完成されるまではこの旧トンネルが利用されていたはずだが

この20年の間に何があったのかはわからないが、封鎖に使用されたコンクリートの状態からも

ここ数年に行われたわけではなさそうで、新トンネル完成後 早期に封鎖処理されたのではないかと推測できる

 

この土地にまつわる歴史的情報は沢山あるのですが、封鎖された旧トンネル自体の情報はとぼしく

何か情報をお持ちの方は御一報頂ければ助かります

 


 

鉱山であるこの地の調査をしていると耳をふさぎ目を閉じ背を向けたくなる様な重い歴史にぶちあたる

本山隧道のあるこの旧道は、日立から栃木県宇都宮へ軍需物資を運搬するため戦前に造られた軍事道路であったという

鉱山であるここでは人権などまったく無視され劣悪な労働環境下で強制労働させられ

坑道で息を引き取るのは珍しくなかったと言う

尋常ではない数の犠牲者を出したと言う戦時強制労働などの記録が沢山残されている

結局 朝鮮人強制労働問題、公害問題をにごらせたまま

鉱山は1981年に閉山と言うなんとも苦しい歴史を背負っている

 

 

 

 
 
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