天城山隧道

08.02.24     ■ 地図

 

 

 

 

下田街道 (国道414号線)を南下して行くと天城大橋手前で旧国道414号入り口がある

直進すれば新天城トンネルへ流れ込む

右写真は現国道414号の新天城トンネルで 1970年(昭和45年)竣工 延長800m 伊豆市と賀茂郡河津町を結ぶトンネル

当初は有料道路であったが、2000年3月より無料開放となった

 


 

   

 

ここは全国的にも有名で入り口には沢山の資料が貼り付けられている

積雪の為現在通行止めとの事だが今のところドライで良好だ

 


 

 

ところがやはり進入後間もなく丁寧にカチコチの積雪路で迎えてくれた

徒歩でも注意が必要なくらいカチコチツルツルデコボコで行きたい方向へは行けない

転落防止レールがあるので本当に有り難い

常識的一般的な勾配なのでゆっくりと前進する


 

 

カチカチツルンツルン路を抜ける

それは現れた

 


 

 

天城山隧道

 

1904年(明治37年)竣工 全長445.5m 幅員4.1m 高さ4.2m

 

下田街道改良工事の一環として明治34年に貫通  アーチや側面など全てが人力による切石積みで

国内に現存する石造道路隧道では最長の土木建造物で、技術的完成度は非常に高い物として

1987年(S61)日本の道100選   1998年(H10) 登録有形文化財

そして2001年(H13)に国の重要文化財に指定された

川端康成の小説『伊豆の踊り子』や、松本清張の小説『天城越え』などの作品がある

現在も崩落箇所もなくシッカリとした石積みで100年の歳月を感じさせない物凄い重圧の石積みで堂々としている

 


 

 

 

まったくもって素晴しい

早朝と言う事もあり 寒い    しかし寒い

バイクに付けた温度計は-7度を表示し坑内に吸い込まれて行く風は強く

シャッターを切る指が痛く凍える

寒さのあまりカメラのバッテリーも数枚撮影でレッド(空)の表示が出てしまうので体温で暖めながら撮影する

 


 

 

 

積雪により現在通行止めだが照明はついている

徒歩で来られる方の為なのだろうか

景観にあわせてガス灯をイメージした電気照明で演出している

ボア~ と頼り無い明かりでシッカリと足元を照らす物ではないが、それがまた丁度良く心地よく 十分と言える

坑内路面はフラットに整備されているが当時はダートであったのだろう

車同士の離合は困難な中途半端な幅員だ

 


 

 

抜けてしまう直前でなぜか外に見えるこの景色にドキッとした

なぜだか分からないが・・・

凍えた体で坑内に立ち止まりしばし外を眺める

100年前もこんな感じだったのだろうか

昔々先人達はこの風景を見て何を感じていたのだろうか

 


 

 

ある程度観光化されている為危険箇所もなく ゆっくりと味わうことが出来る

マニア以外にも ご家族お子様連れやデートコースにも最適と言えるでしょう

明治を代表する重要文化財にも指定されているこの素晴しい石造道路隧道に自らの手で直接触れてみるのいかがですか

そしてそれに触れた瞬間 あまりの素晴しさに老若男女問わずため息がこぼれ

きっと 当時の測量や土木技術、人力切石積みについて時の経つのも忘れ話しはずむことでしょう

 

一見の価値あり

   

 

 

 
 
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