旧深谷隧道

09.10.11     ■ 地図

 

 

 

旧県道221号線

幅員こそせまいが荒れも無く乗用車でも通行可

 


 

 

一般道としての利用ではなく山林管理が主になっているようだ

とくに通行規制もなくもちろん普通に利用してもなんら問題はないと思われるが

なるべく作業の邪魔にならないようにするのが良いでしょう

 


 

 

そして先ほどの伐採現場から間もなく旧隧道は現れる

 


 

 

旧深谷隧道

竣工年 1949年(S24) 延長654m  幅員3.0m 高さ2.4m

朽木などが散乱しているが第一印象は湿っぽくなくカラッとした感じ

 


 

 

 

中を覗いてみる

ない・・・

何がって?

出口の光がない!!

長いのは分かるが それにしても真っ暗だ  しかも

御覧のような幅員からもお解り頂けると思うが四輪同士の離合はもちろん四輪とバイクですら厳しい

『助けて』 の落書き   オイオイ ホント もうヤメテ

感じたそのままを書いたのか つまらない落書きだが単純でストレートなだけに恐怖に拍車がかかる

入るか入らないかなんて迷いはないが

ギリギリで平常心をなんとか保っている時にはこうしたクダラナイ落書きにすら気分をイタズラされてしまう

 


 

 

入り口から間もなく内壁は吹き付けへと変わる

まるで巨大生物の内臓のようだ

幅員も少し広めになっているようだがとても四輪同士の離合が出来る幅ではない

総延長のほぼ半分くらいまで走ったころだろうか 巨大な空間が現れた

もしも四輪同士が鉢合わせたときはここでかわすことが出来る

まぁ~ この穴はとにかく長い

 


 

 

巨大生物の内蔵のような穴を延々と走りようやく出口が見えてきたころ

壁は完全な素彫りへとなり 今度はなんだかアバラ骨のようなものが現れる

落石対策?と思われるが なぜここだけ吹き付けではなくあえてこのような手の込んだ作りなのか

骨格は内壁へとアンカーで直接固定されている

内壁を固定場所に選んでいる事から壁はある程度安定しており落石対策のガードの必要性に疑問があり

本当の目的は謎としておく

 


 

 

吹き付けへとかわり どんどん出口が近づいてくる

 


 

 

突き抜けてしまう前にいつものように全てのライトを消しエンジンを止め静寂な空間の中しばし立ち止まる

湧き水の滴り落ちる音だけが坑内で反響している

進入前にはあれほどの不安や恐怖を感じていたのに 今 なぜか心地よくリラックスできる

出口が近くになりもうすぐ出られると言う安心感からではない

ただ無心で暗闇から一つの明かりを眺める

 


 

 

出口直前になると吹き付けから綺麗なコンクリ巻きになり

その分穴は一回りちいさくなる

 


 

 

1999年(H11)の新深谷トンネル開通までは この旧隧道がメイン道であったと思われるが

それにしてもつい最近までこの隧道が主役だったとは恐れ入る

 

 

 
 
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